リスクをとらないリスク

日本はもともとリスク回避、オフリスクが馴染みやすい国民性なのかもしれません。

5年に1度行われる「世界価値観調査」という調査があるのですが、これは1981年に欧州を中心に実施された「欧州価値観調査」が元になっているものですが、その後欧州以外の国も参加して継続的に実施されることになったものです。この世界価値観調査で日本のリスクを嫌がる国民性であることが注目されています(60ヵ国参加)。

◯新しいアイディアを考えつき、創造的であること、自分のやり方で行うこと(最下位)

◯冒険し、リスクを冒すこと、刺激のある生活(最下位)

◯裕福で、お金と高価な品物をたくさん持つこと(最下位)

◯社会の利益のために、何かすること(58ヵ国調査で最下位)

◯大いに成功すること、成し遂げたことを人に認められること(60ヵ国中59位)

また日本人の若者がチャレンジやリスクを取った挑戦について回避的な傾向を持つことも他の調査で知られており、これは現在様々な方面での影響が危ぶまれるところです。

 

これについて思い当たるのが、以前のブログでも書いたことがありますが、婚活の仕事を初めて改めて強く感じたことが「結婚はしたいけど、婚活をしたくない」という人が非常に多いということです。いまさら、と思われるかもしれませんが、自分が「目標ができた⇨よしやってみよう」、という思考パターンの人間だったため、改めて認識したという事情があります(私自身特別チャレンジ精神の塊というわけではありません)。今婚活をしている人が1としたら、一体どれくらいの隠れ成婚希望者さんがおられるのかと想像してしまいます。

結婚というものも大きな変化ですので、これは非常に大きな「冒険」や「リスクを伴うもの」だと言えるかもしれません。ただ物事にはリスクを取らないリスクというものが存在します。

 

日本のGDPはこの30年間成長していません。2000年以降、潜在成長率は1%を大きく割り込んだまま低迷しています。

企業も投資を抑制したままで繰り返す危機背景に内部留保を増やす守りの体制です。

ここにきてコロナクライシスや世界的紛争など、誰も将来像が描きにくい時代になっています。

急に規模感が大きい話になりましたが、私たちが生きている今というのはそういう時代だということです。自分一人では対応できないことがいつ起こるかもしれません。お金だけで解決できる問題なら相応の所得があれば大丈夫ですが、例えば今後10年のことを考えたとき、ひとりでいた方がいいと確信を持つことはますます難しい状況になっていると思えてなりません。

所得の面で結婚に二の足を踏むこともあるでしょうし、過去の経験からご自分でハードルをあげている方もおられるでしょう。これらもリスクではあるでしょうが、いちどリスクの棚卸しをして、「リスクを取らないリスク」というものも考えておいた方がいいのかもしれません。