男性の不安、女性の不安

ちょっとした言葉の行き違いでお互い考えていることがわからなくなること、ありますよね。相手の気持ちがわからないと、人は不安を抱え込んでしまいます。

女性の場合、不安にさらされるとそれを口に出して解決しようとしがちです。女性は自分の力が十分でないと感じると必要以上に努力していく傾向があるのです。なので、男性がつまらなさそうだったり不満げだと感じると一層話しかけたり、またなぜ不満そうなのか自分によくないことがあれば言ってほしいとますますコミュニケーションの量を増やして解決を図ろうとするでしょう。そして受け入れてほしいという気持ちのままに、ついネガティブな言葉を発してしまうこともあるかもしれません。

 

しかし男性は自分の不安を基本的には口に出しません。男性は自分が好意を持つ女性を守ることができるという自己効力感を常に実感しておく必要があります。ですので通常そういった不安は前に出さずに堪えようとするでしょう。でも男性が不安を感じる時は、それが自分のキャパシティを超えてこれ以上は無理だという限界点を感じている場合にほかなりません。こうなると「無力感」という一番手強い敵と向き合う状態になり、気づいた時には「自分にはあなたを幸せにできそうもない」という結論を勝手に出して終わってしまうという状況に陥っていたりします。

 

すれ違いで破局するという最悪のパターンに陥らないため、不安にさらされた時の男女の違いを踏まえて対処する必要がありますよね。「不安な時こそ一呼吸」が大事です。女性は一刻も早く不安から逃れたいという気持ちをいったん俯瞰して相手の心のキャパシティを感じとるようにつとめ、問題を性急に解決しようとしないこと。そして男性は不安から逃れようとして結論を急がず、女性の否定の言葉や振る舞いがあったとしてもそれは単に感情を受け止めてほしいから出た言葉でないかなどを冷静に確認して、刹那的にふたりの関係を決定してしまわないように心がけるというすり合わせの努力や思いやりがいちばん大切なのだと思うのです。